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保証に関する意見書(全青司・2)

全国青年司法書士協議会 民法(債権関係)改正に関する意見書より

「保証」(2)

第3 問題点の現状分析
1 保証人には,事実上,「断る自由」がない。
自然人保証人と主債務者との関係は,おおむね以下のa,b,cのように整理される。
    a 主債務者=消費者:保証人=第三者
    b 主債務者=事業者:保証人=代表者又は共同経営者
    c 主債務者=事業者:保証人=第三者
 (1)a,cのような関係の場合,保証人となる契機は情義的理由,動機が大半である。
 (2)bのような関係では,債権者(金融機関等)から融資の条件として求められて保証人となる場合が大半である。
     (この場合,債権者は,むしろ債権の担保としてではなく,経営者の自覚を促すといった付随的効果を求めているにすぎない。)
(3)そうすると,a,b,cいずれの場合も,保証人となることを求められた自然人には,事実上,これを断る自由がないことが分かる。(注3)(注4)

2 保証人には,保証人の資格で得る利益がない。
 保証人が果たす機能によって,主債務者には自らの十分ではないと判断された信用を補完し取引開始を容易にするという利益,債権者には本来負うべき回収責任・回収リスクを転嫁できるという利益がもたらされ,総じて取引当事者には自らの身の丈を超える効果を実現することができる一方,保証人には,保証人の資格で得ることのできる利益は何もない。
 債権者・保証人の関係において,保証契約は,債権者にとっては主債務者との取引に付随する契約といえるが,情義的関係における保証人にとっては社会生活における相互の助け合いの精神に基づいた単なる慈善行為にすぎず,これを「契約」という概念で把握すること自体に間違いがある。したがって,自然人を保証人とする関係において,保証委託(引受け)によって,保証が成立するとの案は論外である。

3 保証人が,債権者の不十分な審査能力を補完する役目を負わされている。
 自由主義下の経済活動においては,相手と取引を開始するか否かの選択は,取引当事者の各自がその責任において行う。そうであれば,その選択失敗によるリスクも,取引開始を決断した当該当事者のみが負うのが原則である。そうすると,債権者となるべき者が,自らの選択能力が十分でないことを補完するためむやみに自然人たる保証人を求めるのは,リスク転嫁のありようとして異常である。特に,債権者となるべき者が営業として取引を行っていることが多いにもかかわらず,債権者の不十分な審査能力に起因する結果発生のリスクを,自然人たる保証人に安易に転嫁することを法が認めるのは,立法のありようとして疑問である。
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Author:hosyouhigai
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