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パブリックコメント9〜その他の方策2

【意見の理由】

2 保証債務の減免制度について

 保証債務の減免制度に関して、既に現行法でも、身元保証に関する法律第5条で、裁判所は、身元保証人の損害賠償の責任及びその金額を定めるとき、被用者の監督に関する使用者の過失の有無、身元保証人が身元保証をするに至った事由及びそれをするときにした注意の程度、被用者の任務又は身上の変化その他一切の事情を照らし合わせて斟酌する旨の規定が設けられ、保証人の責任減免を認める制度が存在する。

 債権者の立場から保証債務の減免制度について、その導入を疑問視する声も一部あるようであるが、そもそも、法的回収を図ろうとしても、保証人の支払能力を超えた回収はできないのである。

 保証契約について対価を得ていないような個人保証人を債務の奴隷とし、保証人の経済破綻を招いてまで、債権者が債権回収を図り続けるということ自体、社会的に許容されるものではないのである。中立・公平な裁判所により契約締結前後の経緯など様々な事情を考慮して、公的な判断を経た上でまさに合理的な範囲に保証債務を減免するという制度の導入を否定することを正当化する理由は全くない。

 逆に、金融機関等の債権者側からしても、これまでは保証債務が存在した場合に債権の償却が容易ではなかったが、保証債務の減免の制度により減免された債権は償却ができるとの点でメリットがある。

 なお、保証債務については、債権者において保証人の相続人からも回収を図ることまで法的に保護する必要性は乏しく、そもそも相続すること自体を禁止すべきである。仮に保証債務の相続性を肯定される場合があったとしても、相続の発生という保証契約締結後の事情を最大限考慮して、当該免除規定を最大限活用し、相続された保証債務については、原則として免除されるべきである。

3 過大な保証の禁止(比例原則)に関して

 過大な保証の禁止(比例原則)は、保証被害を最小限に食い止めるとの見地からは、極めて重要である。
既にフランスにおいては、事業者が保証人である場合も含めて、過大な保証の禁止(比例原則)が導入されているが(※1)、特に金融実務等において混乱が生じているとの報告はない。

 過大な保証の判断時については、第一義的には保証契約締結時において判断すべきである。
そうしなければ、結果として、請求時点で過大でなくなればかまわないとして、保証契約締結時の保証人の資力調査をしないことを許容することになってしまい、とりあえず過大であっても、保証契約を締結するとの動きを抑制することができないからである。

 また、過大な保証であった場合の効果については、保証契約締結時において過大な保証であり、かつ、保証債務の履行を請求する時点におけるその内容がその時点における保証人の財産・収入に照らして過大でないときには、過大な部分だけではなく保証債務の全部について履行請求できないものとすべきである。

 過大な部分のみ請求できないとすれば、過大な保証契約を締結しても、債権者としては、資力や財産からして、過大な部分を除いた部分つまり、保証人の収入や財産から回収できる部分はすべて回収できることになり、過大な保証契約をしないでおこうとするインセンティブを欠き、過大な保証契約の締結そのものを抑制することができないからである。

 なお、保証人の収入や財産に照らして過大であるかどうかの把握が債権者からみれば困難であるとの指摘もあるようであるが、保証人の収入や財産は、保証契約締結時に保証人にその申告を求めることで債権者も把握可能であり、過大な保証かどうかの判断が不可能なわけではない(なお、法の改正に伴って、政策当局などにおいて過大な保証の該当性に関するガイドラインなどの一定の指針や考え方を策定するなどして過大な保証に該当するかの予測可能性を高めることも可能であると考える)。

 裁判における規範との観点からも、フランスにおいて、実際に裁判所が比例原則を具体的に適用し保証人を破綻させない形での解決がなされている(※2)。

 また、我が国の民法の規定でも,表見代理における「正当な理由」(民法110条)や準占有者に対する弁済における「過失」(民法478条)など,いわゆる規範的要件はもともと存在しており,その評価根拠事実が主要事実となり,評価障害事実が抗弁となるなど,裁判規範としても確立している。さらに,保証人の「資力」については,既に民法に具体的規定が存在しており(民法450条1項2号),これを欠く場合は債権者が立保証義務の履行を求めることができるという法的効果を発生させる要件として定められている。従って,ここでの規定の不明確性は改正を否定する根拠とはなり得ない。





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