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保証に関する民法(債権関係)改正要綱案がアップ!

11月19日開催の法制審議会民法(債権関係)部会第80回会議の資料として、保証に関する改正要綱案が審議会のホームページにアップされました。


審議会のホームページはこちら

法制審議会80回

上記によれば、個人保証の制限に関する要綱案は下記のとおりです。
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2 保証人保護の方策の拡充
(1) 個人保証の制限
次のような規定を新たに設けるものとする。
ア 主たる債務者が[事業のために負担した]貸金等債務を主たる債務とする保証契約(保証人が法人であるものを除く。)又は貸金等根保証契約は、 保証人が次に掲げる者である場合を除き、効力を生じない。
(ア) 主たる債務者が法人その他の団体である場合のその代表者
[(イ) 主たる債務者が法人その他の団体である場合のその業務を執行する権利を有する者]
(ウ) 主たる債務者が法人である場合のその無限責任社員
[(エ) 主たる債務者に対し、業務を執行する権利を有する者と同等以上の支 配力を有するものと認められる者]
(オ) 主たる債務者が法人である場合のその総社員又は総株主の議決権の過 半数を有する者

イ 主たる債務者が事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保 証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権についての保証契約(保証 人が法人であるものを除く。)は、保証人が前記ア各号に掲げる者である場 合を除き、その効力を生じない。

ウ 保証人(法人を除く。)が自発的に保証する意思を有することを確認する 手段を講じた上で、自発的に保証する意思を有することが確認された者に よる保証契約は、上記ア又はイにかかわらず、有効とするものとする。【P】
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要綱案2(1)ウでは、中間試案には見られなかった、保証人が自発的に保証する意思を有して契約した場合を例外とする提案がなされています。
そもそも保証人には断る事由がないこと、保証の情誼性からは、自発的にされたかどうかをどのように選別するのか、選別することができるのかについて非常に疑問に思います。貸金等債務について第三者保証を原則廃止とする規定を掲げても、このような例外を残しては骨抜きになってしまうのではないでしょうか。

例外なき個人保証の廃止を求めて、当会議としてもさらに活動を続けていきたいと思います。

全国クレジット・サラ金・ ヤミ金被害者交流集会in仙台

10月26日(土)に、仙台市において「第33回全国クレジット・サラ金・ ヤミ金被害者交流集会」が開催されます。

保証被害対策全国会議でも、下記内容の分科会を行います。


1 保証被害~当事者の方のお話
2 基調講演 「被災地の現状と自死遺族の想い~自死問題から保証を考える~」
  「藍の会・仙台わかちあいの集い」代表 田中幸子 氏
3 韓国調査報告
4 法制審審議会報告
5 金融庁中小企業庁ガイドライン報告
6 身元保証に関する研究報告
7 国会の動きについて
8 奨学金と保証

みなさま、ぜひ仙台にお集まりください。

交流集会のご案内はこちらです↓
全国クレジット・サラ金問題対策協議会


パブリックコメント11〜根保証

第17 保証債務 5 根保証

(1)民法第465条の2(極度額)及び第465条の4(元本確定事由)の規律の適用範囲を拡大し,保証人が個人である根保証契約一般に適用するものとする。
(2)民法第465条の3(元本確定期日)の規律の適用範囲を上記(1)と同様に拡大するかどうかについて,引き続き検討する。   
(3)一定の特別な事情がある場合に根保証契約の保証人が主たる債務の元本の確定を請求することができるものとするかどうかについて,引き続き検討する。
 
【意見の趣旨】

1 現行民法の貸金等根保証契約に関する規定のうち,第465条の2ないし第465条の4の規定について,保証人が個人である根保証契約一般に適用すべきである。

2 次の規定を設けるべきである。 
第○条
保証人が個人である根保証契約につき,次の場合には,保証人は,主たる債務の元本の確定を請求できるものとする。 
(1)主債務者に想定外の信用状況の悪化が生じたとき
(2)保証人と債務者との信頼関係が破綻したとき 
  
【意見の理由】

1 保証契約,その中でも特に根保証契約については,従来より,その責任の広汎さ及び保証期間が長期にわたることが問題とされてきた。

 現行民法にある根保証契約に関する規定は,保証人が個人であり貸金等債務を含む根保証契約に関する(民法第465条の2ないし第465条の4)3条のみであり,その他は,雇用・労働契約に伴う身元保証について適用される特別法「身元保証ニ関スル法律」があるのみであり,一般の根保証契約については何の規定もない。

 貸金等債務及び雇用・労働契約に伴う身元保証と一般の根保証との間に,冒頭で述べた問題点につき差異があるとは考えにくい。   

 そうであるなら,意見の趣旨1のとおり,民法第465条の2ないし第465条の4の規定について,貸金等債務の限定を解除し,保証人が個人である根保証契約一般に適用して,保証人の保護を図るべきである。

2 元本確定期日の規定を根保証契約一般に拡大することについては,賃貸借契約が存続しているのに保証契約だけ終了するのは問題である,中小企業に対してその資金需要を満たすためクレジットカードを発行し代表者個人を根保証人としている実務があるが中小企業の利便性を損なう(補足説明1(2)223頁)など反対意見がある。

 賃貸借契約について,保証人を求める債権者(大家)側の意図を考えると,継続的契約において「どこの馬の骨か解らない」債務者(賃借人)と契約するに際し,賃料の確実な支払いや賃貸契約継続中の物件の適正な利用,退去時の身柄および動産の引き取りによる完全な明け渡しを保証人に求めていると思われる。

 アパート賃貸借契約は,1~3年程度の期間を定め,都度更新している場合が多いが,例えば最初の契約で保証人を付けて,契約期間満了または元本確定期日が到来するまでの数年間,賃料は毎回きちんと支払われ,物件の利用状況においても債務者に何らの落ち度も見られないということになれば,債権者にとって債務者は,契約当初の「どこの馬の骨か解らない債務者」ではなくなる。

 そうすると,更新後(元本確定後)の賃貸借契約において再度保証人を付ける必要性はなく,更新契約において保証人がいないという事実のみをもって,借地借家法第28条における正当事由に該当するとは言えない。

 法人のクレジットカードに代表者個人を根保証人としている実務については,クレジットカード自体に有効期限があるわけだから,例えばカード有効期限に合わせて根保証契約も元本確定し都度更新する等などすれば,さほど中小企業の利便性を損なうものではない。

3 【意見の趣旨】2の提案理由は,根保証契約締結時と比べ,著しい状況の変化が生じた場合に,根保証人に,担保すべき元本の確定請求権を与えることで,根保証契約から離脱する選択枝を与え,もって個人保証人の保護を図るものである。

 従来「特別解約権」として論じられてきたこの問題は判例も存するところであり、特別解約権が認められる場合とされる類型を明文化することは困難ではないはずである。また、既に発生した主債務についての保証責任を保証人は免れないのであるから、債権者にとって酷であるとも言えない。保証契約は情宜的な関係などから引き受けるものであり、その基礎となる信頼関係が破壊された場合には保証人には以後の債務負担からの離脱を認めるべきである。

 現在,医療,福祉施設への入院入所に関しては身元保証人,連帯保証人,身元引受人(以下「身元保証人等」という)などを求められるケースが多い。

 「身元保証人等」に求められる責任は,①入院入所者が債権者(医療福祉施設)に対して負担する金銭債務の保証,②退院退所時の身柄引受。であると考えられ,法的には,現在明文の規定がない一般の根保証契約にあたる。高齢社会の到来,経済状況の変化等の理由により,現在はこの「身元保証人等」を探すことが困難な人が多くなってきており,医療福祉契約の現場では,大きな問題となりつつある。既に述べたとおり、このような身元保証についても個人保証を原則禁止すべきと考えるが、入院入所契約に際し,「身元保証人等」を求める慣習を一切廃止し,損害保険等の別の担保手段をとるようになれば良いが,一朝一夕にはいかないのかもしれない。であるならば,次善の策として少しでも,根保証契約の問題点(保証人に対し過酷な点)を少しでも除去する規定を設けるべきである。



パブリックコメント10〜その他の方策3

【意見の理由】

4 その他保証債務の減免や過大な保証禁止に対する消極的な考えに関して

 この保証債務や過大な保証の禁止規定の創設について、保証人の意思形成への影響との観点からの理論的な考察が必要との意見があるとのことである。

 しかし、当事者の意思に瑕疵がないとしてもあるがままその意思に従って契約の効力を是認すると過酷な結果が生じる場合に政策的な観点から法律的な効力を制限したり法律関係を変更したりすることはありうるのであり、そもそも保証債務の減免や過大な保証の禁止の規定を設けるにあたって意思形成との観点からの理論的な説明が不可欠なものではない。

 また、個人保証人は自らが将来具体的に保証債務を負担するとは考えないで契約することが多く、実際のところ、主債務者も保証債務を負わせることはないなどと説明して保証人とさせることが通常であり、個人保証契約は、大なり小なり類型的に意思の欠缺が含まれる契約であるといえる。

 更に、保証については、債権者は利益を受けるのに対して多くの個人保証人は、対価を得ることなく無償でしかも自己がコントロールできない主債務者の状況如何により過大な債務を負うのであり、類型的に暴利行為的要素を含んだ契約ともいえるのであり、上記の各観点からしても、保証債務の減免規定や過大な保証の禁止規定は十分正当化されるものである。

 また、個人の保証人の財産状況は倒産手続きを用いるなどしなければ明らかにすることができないなどとして保証債務の減免や過大な保証の禁止の規定に消極的な意見がある。

 しかし、保証債務の減免も過大な保証禁止の規定も、いずれも裁判所において最終的に保証人の財産状況を把握して判断されるものであるところ、現に、個人再生手続きなどを例にとればわかるように、倒産手続きにおいても、基本的に債務者の自己申告をもとに裁判所が財産を確認した上で、裁判所が財産状況を把握して判断するのであり、保証債務を現実に負担することとなった時点での財産状況の把握について倒産手続きを経ないものであることを強調するのはおかしい(契約締結時の財産把握も保証人の自己申告によることで可能なことは前述のとおり)。

※1 フランス消費法典L.341-1条は、「事業者である債権者は、自然人によってなされた保証契約につき、その締結時において保証人の約務が保証人の財産及び収入に対し明白に比例性を欠いていたときは、保証人が請求された時点で保証人の財産がその債務を実現させることを許容する場合でない限り、その保証契約を主張することができない。」と規定している。
※2 法制審議会民法(債権関係)部会第1分科会第4回会議(平成24年5月29日開催)にて配布された山野目章夫教授作成「フランス保証法における過大な個人保証の規制の法理」においてフランスにおける比例原則の具体的な適用例が記載されており、裁判規範としても有効に機能していることがわかる。http://www.moj.go.jp/content/000097381.pdf

パブリックコメント9〜その他の方策2

【意見の理由】

2 保証債務の減免制度について

 保証債務の減免制度に関して、既に現行法でも、身元保証に関する法律第5条で、裁判所は、身元保証人の損害賠償の責任及びその金額を定めるとき、被用者の監督に関する使用者の過失の有無、身元保証人が身元保証をするに至った事由及びそれをするときにした注意の程度、被用者の任務又は身上の変化その他一切の事情を照らし合わせて斟酌する旨の規定が設けられ、保証人の責任減免を認める制度が存在する。

 債権者の立場から保証債務の減免制度について、その導入を疑問視する声も一部あるようであるが、そもそも、法的回収を図ろうとしても、保証人の支払能力を超えた回収はできないのである。

 保証契約について対価を得ていないような個人保証人を債務の奴隷とし、保証人の経済破綻を招いてまで、債権者が債権回収を図り続けるということ自体、社会的に許容されるものではないのである。中立・公平な裁判所により契約締結前後の経緯など様々な事情を考慮して、公的な判断を経た上でまさに合理的な範囲に保証債務を減免するという制度の導入を否定することを正当化する理由は全くない。

 逆に、金融機関等の債権者側からしても、これまでは保証債務が存在した場合に債権の償却が容易ではなかったが、保証債務の減免の制度により減免された債権は償却ができるとの点でメリットがある。

 なお、保証債務については、債権者において保証人の相続人からも回収を図ることまで法的に保護する必要性は乏しく、そもそも相続すること自体を禁止すべきである。仮に保証債務の相続性を肯定される場合があったとしても、相続の発生という保証契約締結後の事情を最大限考慮して、当該免除規定を最大限活用し、相続された保証債務については、原則として免除されるべきである。

3 過大な保証の禁止(比例原則)に関して

 過大な保証の禁止(比例原則)は、保証被害を最小限に食い止めるとの見地からは、極めて重要である。
既にフランスにおいては、事業者が保証人である場合も含めて、過大な保証の禁止(比例原則)が導入されているが(※1)、特に金融実務等において混乱が生じているとの報告はない。

 過大な保証の判断時については、第一義的には保証契約締結時において判断すべきである。
そうしなければ、結果として、請求時点で過大でなくなればかまわないとして、保証契約締結時の保証人の資力調査をしないことを許容することになってしまい、とりあえず過大であっても、保証契約を締結するとの動きを抑制することができないからである。

 また、過大な保証であった場合の効果については、保証契約締結時において過大な保証であり、かつ、保証債務の履行を請求する時点におけるその内容がその時点における保証人の財産・収入に照らして過大でないときには、過大な部分だけではなく保証債務の全部について履行請求できないものとすべきである。

 過大な部分のみ請求できないとすれば、過大な保証契約を締結しても、債権者としては、資力や財産からして、過大な部分を除いた部分つまり、保証人の収入や財産から回収できる部分はすべて回収できることになり、過大な保証契約をしないでおこうとするインセンティブを欠き、過大な保証契約の締結そのものを抑制することができないからである。

 なお、保証人の収入や財産に照らして過大であるかどうかの把握が債権者からみれば困難であるとの指摘もあるようであるが、保証人の収入や財産は、保証契約締結時に保証人にその申告を求めることで債権者も把握可能であり、過大な保証かどうかの判断が不可能なわけではない(なお、法の改正に伴って、政策当局などにおいて過大な保証の該当性に関するガイドラインなどの一定の指針や考え方を策定するなどして過大な保証に該当するかの予測可能性を高めることも可能であると考える)。

 裁判における規範との観点からも、フランスにおいて、実際に裁判所が比例原則を具体的に適用し保証人を破綻させない形での解決がなされている(※2)。

 また、我が国の民法の規定でも,表見代理における「正当な理由」(民法110条)や準占有者に対する弁済における「過失」(民法478条)など,いわゆる規範的要件はもともと存在しており,その評価根拠事実が主要事実となり,評価障害事実が抗弁となるなど,裁判規範としても確立している。さらに,保証人の「資力」については,既に民法に具体的規定が存在しており(民法450条1項2号),これを欠く場合は債権者が立保証義務の履行を求めることができるという法的効果を発生させる要件として定められている。従って,ここでの規定の不明確性は改正を否定する根拠とはなり得ない。





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保証制度の改正に向けて、意見の提言や改正のための運動に取り組んでいきます。

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